
「AWSクラウドプラクティショナーの取得は意味がない」という声を聞いたことはありませんか?クラウド技術が普及するなか、初級資格であるクラウドプラクティショナーの価値に疑問を持つ方は少なくありません。
この資格が「意味がない」か「価値がある」かは、状況や目標によって変わります。AWS未経験者にとっては貴重な入門資格になる一方、すでに実務経験が豊富な方には物足りないと感じることもあるからです。

この記事では、AWSクラウドプラクティショナー資格の概要や取得すべき人の特徴、「意味ない」といわれる理由からメリットまで徹底解説します。あなたにとってこの資格が本当に必要かどうかを判断する参考にしてください🔍
AWSクラウドプラクティショナー資格とは
AWSクラウドプラクティショナーは、AWS認定資格のなかでもっとも基本レベルの入門・基礎資格です。クラウドの基本概念やAWSの主要サービス、セキュリティ、料金体系などの基礎知識を問う試験となっています。
IT専門家だけでなく、営業、財務、経営層など、技術的なバックグラウンドを持たない方でも取得を目指せるのが特徴です。クラウドコンピューティングの基本的な理解を証明する資格であり、より高度なAWS認定資格へのステップとしても位置づけられています。
AWSクラウドプラクティショナーを取る「意味がない」といわれる4つの理由
AWSクラウドプラクティショナー資格が「意味ない」といわれる主な理由は以下の4つです。
・取得にリソースと費用がかかるから
・3年の有効期限後に再取得が必要となるから
・実務スキルとの乖離があるから
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。なお、スキルの陳腐化がよく挙げられますが、どの領域でも起きる当たり前の事柄であるため今回は割愛します。
AWSを使わないと意味がないから
AWSクラウドプラクティショナーはその名の通り、AWS特化の資格です。もし仕事でGoogle CloudやMicrosoft Azureを主に使用しているなら、AWS固有の知識を学ぶ意義は薄れます。
各クラウドプロバイダーには独自のサービスや用語があり、AWS特有の知識がそのままほかのクラウドサービスに適用できるわけではありません。オンプレミス環境が主流の企業や、特定の業界向けの専用システムを使用している職場でもAWS知識を活かす機会は少ないです。

とは言え、AWSは現状、世界シェアナンバーワンのクラウドサービスですので、勉強する意義は強いと思います!今後クラウドサービスを利用する機会があるとわかっているなら、それだけでも取得の意味はあるでしょう。
取得にリソースと費用がかかるから
「基礎的な資格なのに、これだけの時間とお金をかける価値や意味があるのか」と疑問を持つ人もいます。AWSクラウドプラクティショナー資格を取得するには、一定の時間と費用が必要だからです。
・参考書や問題集の購入費:数千円から1万円程度
勉強時間はIT未経験者の場合、20〜30時間程度の学習時間が必要といわれています。仕事や家庭との両立を考えると、決して少ない時間ではありません。
すでに実務経験がある人や、より上位の資格を目指している人にとっては、このリソース投資が無駄に感じることもあるでしょう。
3年の有効期限後に再取得が必要だから
AWSクラウドプラクティショナーを含むAWS認定資格は、取得後3年間の有効期限があります。「基礎レベルの資格のために、3年ごとにこの手間とコストをかけるのは割に合わない」ことで意味がないと考える人も少なくありません。
再認定のたびに受験料はかかり続け、最新のAWSサービスや機能についての学び直しも必要です。上位資格を取得しても継続できますが、継続的なコミットメントの負担を考えて「やめたほうがいい」といわれることもあります。
実務スキルとの乖離があるから
IT業界では「知っている」ことよりも「実際に使ってサービスを構築できる」ことを重視する傾向があります。AWSクラウドプラクティショナー資格は知識を問う試験であり、実際にAWSサービスを使いこなす能力を直接証明する資格ではありません。
試験では選択式の問題に答えるだけですが、実務ではさまざまな要件に応じてAWSリソースを適切に設計・構築・運用する能力が求められます。このギャップから、「資格を持っていても実務では役に立たない」という観点で意味がないといわれてしまいやすいです。

すでに実務でAWSを使いこなしているエンジニアにとっては、基礎知識を改めて学び直す必要性を感じにくいかもしれません。ただ、実際に試してみると知識が抜け落ちていることはよくあるので、上位資格取得前の腕試しとして挑戦する価値はあります!
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AWSクラウドプラクティショナーの取得で得られる5つのメリット
AWSクラウドプラクティショナー資格の取得には、以下の5つの主要なメリットがあります。
・常に知識・スキルを最新の状態に保てる
・上位資格取得への足がかりになる
・自己成長とモチベーション向上につながる
・業務上のコミュニケーションが円滑になる
AWSの基礎知識が体系的に身につく
AWSクラウドプラクティショナー資格のメリットは、AWSの基礎知識を体系的に学べることです。資格の学習を通じて、クラウドの基本概念からAWSの主要サービス、セキュリティ、料金体系まで、バランスよく知識を身につけられます。
試験範囲は、AWSを理解するうえで以下の欠かせない内容をカバーしています。単にAWSを使うだけでなく、クラウドコンピューティング全般の理解にも有効です。
・セキュリティとコンプライアンス
・テクノロジーとサービス
・請求と料金
実際に触れてみるとわかりますが、AWSには200以上のサービスがあり、独学では何から手をつければいいのか迷いやすいです。だからこそ、サービス間の関連性や、どのような場面でどのサービスを使うべきかといった判断力を養いつつ、全体像を把握できることの価値は高いです。
業務上のコミュニケーションが円滑になる
AWSクラウドプラクティショナー資格で身につけた基礎知識は、業務上のコミュニケーションを円滑にする助けとなります。AWS関連の会議やディスカッションで使う専門用語や概念で、意味の理解に苦しんだり、何となくでしかわからなかったりした経験はないでしょうか。
例えば、「EC2インスタンスをオートスケーリンググループで冗長構成にして、ELBでロードバランシングする」といった会話も、基礎知識があれば理解できます。技術的な議論に参加できるようになり、自らの意見や提案も伝えやすくなります。
クライアントやビジネス部門とのコミュニケーションでも、理解は技術的な内容を分かりやすく説明する能力にもつながる力です。将来的にフリーランスや上級職に就くことを考えている場合は、なおさらでしょう。
常に知識・スキルを最新の状態に保てる
クラウド技術は生成AIをはじめとして急速に進化しており、AWSも頻繁に新しいサービスをリリースしたり、既存サービスを更新したりしています。AWSクラウドプラクティショナー資格の3年ごとの再認定は、最新の技術動向に合わせて知識をアップデートする良い機会です。
試験内容も定期的に更新され、最新のAWSサービスや機能が反映されます。例えば、2023年9月にはCLF-C01からCLF-C02へと試験がバージョンアップし、内容を刷新しました(※)。

再認定を目指して学ぶことで、自然と最新の技術やトレンドをキャッチアップできます。更新によって技術の進化に遅れることなく、常に最新の知識を持ち続けることが可能です!🔥💪
※AWS公式:事前告知:AWS Certified Cloud Practitioner のアップデート | Amazon Web Services ブログ
上位資格取得への足がかりになる
AWSクラウドプラクティショナーは、より高度なAWS認定資格へのステップとしても最適です。基礎を固めた後、AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト(SAA)などの上位資格に挑戦するのが一般的なキャリアパスです。
クラウドプラクティショナーで学んだ基礎知識は、上位資格の学習でも役立ちます。一度AWS認定資格を取得すると、次の試験を半額で受験できる特典(半額バウチャー)によって受験費用を抑えることも可能です。
このように、クラウドプラクティショナーからの取得は、AWS認定資格のキャリアパスをスムーズに進められる利点からも意味があるといえます。
自己成長とモチベーション向上につながる
資格取得という明確な目標に向かって学ぶことは、自己成長とモチベーション向上にも貢献します。IT業界では常に新しい技術が登場するため、継続的な学習サイクルを確立する良いきっかけとなるためです。
資格取得後も、知識を保ち、アップデートし、上位資格を目指すというサイクルを回すことで、着実に自己成長を実感できます。長期的には、あなたの市場価値の向上につながり、より良い仕事や高い収入を得るチャンスもモチベーションにつながります。

ここからは、意味ないと考えている方に向けて、もう少し詳しく具体的に役立つケースにも触れていきます。最後には、もっともおすすめしたい学習方法にも触れるため、ぜひチェックしてください!
AWSクラウドプラクティショナーが役立つ4つのケース
AWSクラウドプラクティショナーの資格は、以下のようなケースで特に役立ちます。
・資格手当や補助がある会社に勤めている
・クラウドエンジニアへの転職や就職を考えている
・実務でAWSを使いはじめた人が知識を整理する
AWS初心者がクラウドの基礎を学ぶ
「クラウドやAWSに興味はあるけれど、どこから手をつければいいか分からない」と考えている方にとって、クラウドプラクティショナー資格は最適な入口となります。学習の過程で、クラウドコンピューティングの基本概念からAWSの主要サービスまで、体系的に知識を身につけるからです。
AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト(SAA)を目指す前に、その足がかりとしても価値があります。いきなりSAAに挑戦するのは難しいですが、クラウドプラクティショナーで基礎を固めれば、スムーズにステップアップできるでしょう。
独学では見落としがちな重要な概念も、試験対策を通じて漏れなく学べるのもメリットです。こうした観点から見ても、AWSの世界への第一歩として資格取得は意味のある選択となります。
資格手当や補助がある会社に勤めている
会社が資格取得を推奨していたり、資格手当を支給したりする環境にいる方にとっても、クラウドプラクティショナー資格取得は明確なメリットがあります。
一部の企業では、AWS認定資格を取得した社員に対して月額の資格手当を支給する制度を設けています。また、受験料を会社が負担してくれたり、合格後に報奨金が出たりする企業も少なくありません。
クラウドプラクティショナーは比較的取得しやすい資格なので、こうした制度を利用して効率よく収入アップを図れます。知識を実務に活かせると評価向上にもつながることから、支援制度がある会社に勤めているなら、ぜひチャレンジする意味があります。
クラウドエンジニアへの転職や就職を考えている
クラウドエンジニアへの仕事への転職や就職を考えている方にとって、クラウドプラクティショナー資格は自らのクラウドへの関心と基礎知識をアピールする武器になります。クラウドインテグレーター(CIer)などのクラウド案件に力を入れている企業では、AWS資格保有者のほうが人材として選びやすいからです。
こうした企業は、AWS資格保有者の数を顧客へのアピールポイントとしても活用したいことから、採用面で有利になることが多いです。転職市場でもAWS資格の知名度は高く、採用担当者の目に留まりやすくなるでしょう。

未経験からクラウド業界に入りたい場合、まずはクラウドプラクティショナーを取得して基礎知識をアピールし、入社後にさらに上位の資格を目指すという戦略も取れます。
実務でAWSを使いはじめた人が知識を整理する
すでに実務でAWSを使いはじめている一方で、体系的な知識がなく会議での専門用語についていけないという経験をした方もいるでしょう。実務だけでは特定のサービスだけを使う機会が多く、AWSの全体像を把握しにくいです。
クラウドプラクティショナー資格の学習では、「EC2」「S3」「RDS」といった専門用語の意味や、サービス間の関連性を理解できます。その結果、チーム内のコミュニケーションがスムーズになり、会議での発言も自然に増えます。
独学や実務で断片的に覚えた知識を体系的に整理できれば、業務の効率も上がります。実務経験と資格学習を組み合わせることで、より深い理解と応用力が身につくのです。
【まず判断】今のレベルを知るためにもまず問題を解くことが重要
AWSクラウドプラクティショナー資格が自分に必要かどうか判断するには、まず実際の試験問題を解いてみることをぜひおすすめします。問題を解くことで、自らの現在の知識レベルを客観的に把握でき、学習の必要性を正確に判断できるからです。
例えば、サンプル問題をいくつか解いてみて、ほとんど正解できるようであれば、すでに基礎知識は十分身についている証拠です。その場合は、クラウドプラクティショナーをスキップして、直接上位資格を目指すという選択肢も考えられます。
一方、多くの問題で間違えたり、用語の意味が分からなかったりする場合は、基礎から学ぶべきサインです。いまからでも、無料で公開しているサンプル問題や模擬試験を活用して、まずは自らのレベルを確認してみましょう。
AWSクラウドプラクティショナーの学習は問題集がおすすめ
AWSクラウドプラクティショナーの問題を試しに解いてみたい、本気で学んで取得したいという方には、問題集の活用がおすすめです。IT Concepts Japanの問題集は、実際の試験と同等レベルの問題を豊富に収録し、実際の試験形式に慣れながら対策できます。
IT Concepts Japanの問題集の特徴は、単に答えを覚えるのではなく、詳細な解説を通じて本質的な理解を深める点です。各問題には、なぜその答えが正解なのか、ほかの選択肢はなぜ不正解なのかといった解説が付いており、知識の定着に役立ちます。

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まとめ
AWSクラウドプラクティショナー資格は、一概に「意味ない」とはいえず、状況や目標によって価値が変わります。本当に意味がないのかについてまとめると、以下のとおりとなります。
・AWS初心者、資格手当がある会社に勤めている方、転職を考えている方、実務でAWSを使いはじめた方に有益
・AWSを使わない環境や実務スキルと乖離がある場合にはあまり魅力的にならない
・取得にリソースと費用がかかる、再認定が必要なことで受けることに意味がないと考える方もいる
・基礎知識を体系的に身につけられる、業務コミュニケーションが円滑になるなどのメリットは大きい
迷っている方は、実際に問題を解いてみて自らのレベルの確認をおすすめします。累計利用者25,000人以上、合格実績に定評がある当問題集を、この機会にぜひお試しください!

よくある質問(FAQ)
AWS試験に落ちた場合、どうなりますか?
AWS試験に不合格になった場合、再受験が可能です。
ただし、同じ試験に再チャレンジする場合、不合格になった日から14日間は再受験できないというルールがあります。また、再受験のたびに、100USドル(約14,975円)の受験料もかかります。
AWS資格のクラウドプラクティショナーの難易度は?
AWSクラウドプラクティショナーは、AWS認定資格のなかでもっとも基礎的なレベルに位置づけられ、難易度は比較的低めです。AWS公式では「基礎レベル(Foundational)」に分類しています。
クラウドコンピューティングの基本概念やAWSの主要サービスについての理解を問う内容で、IT未経験者でも適切な学習をすれば十分合格可能です。ただし、2023年9月にCLF-C01からCLF-C02へと試験がバージョンアップし、難易度がやや上がったという声もあります。
関連記事:【AWS・Azure・GCP】資格難易度を比較!難しい?意味ない?資格ごとの種類・特徴も
AWSクラウドプラクティショナーの平均勉強時間は?
AWSクラウドプラクティショナー資格の取得に必要な勉強時間は、一般的にIT未経験者で20〜50時間、IT経験者であれば10〜30時間程度です。期間としては、毎日1〜2時間の学習を続けた場合、2週間から1か月程度で合格レベルに達する人が多いようです。
ただし、あくまで目安であり、個人の学習ペースや理解度によって変動します。まず問題集を解いて理解不足の単元を確かめ、苦手な問題を何度も繰り返して学びましょう。
